
5月23日、富士宮の大頂寺さまにて岳陽組の檀信徒総会が行われました。令和7年度の事業報告と決算報告、そして令和8年度の事業計画案と予算案が審議され、無事承認をいただきました。
今年度は9月17日に大井川文化会館で教区檀信徒大会が行われるほか、11月末には岳陽組としてのおてつぎ信行奉仕団の予定がございます。ぜひ多くの方にご参加いただけたらありがたいです。【教区檀信徒大会の様子】 【おてつぎ信行奉仕団の様子】

総会の後は浄土宗特任布教師で、知恩院、増上寺、金戒光明寺と総・大本山の布教師をつとめていらっしゃる樋口法生上人(宮城教区・慈恩寺住職)をお招きし、「震災を通じ本願をかみしめる」と題した法話をいただきました。
樋口上人のご出身は宮城県石巻市。東日本大震災の津波で大きな被害を受けた地域の一つです。津波で流された方の遺体が数多く収容され、その遺体の火葬が間に合わず、仮埋葬(土葬)という形で次々と埋葬されていきましたが、遺族からはせめて火葬だけはしてあげたいとの願いで山形県や岩手県の自治体での火葬を行う人も少なくなかったようです。
辛い別れを経験した遺族は故人に対し、安らかに、そしてもうこれ以上苦しむことがないように、との思いが強かったとのこと。何ができるわけでもありませんが、浄土宗僧侶としてただ一つ言えることは、阿弥陀様はどんな方でも救い取って下さる。阿弥陀様のいる極楽浄土は心安らかになれる場所であるということだけであると。
こうした震災当時のお話を交えながら、法然上人の御法語にある「ある時には世間の無常なることを思いてこの世のいくほどなきことを知れ。ある時には仏の本願を思いて必ず迎え給(たま)えと申せ」という一節を解説くださいました。
現代語訳するなら「ある時には、世間が無常であることを思って、この人生がさほど長くないことをわきまえなさい。またある時には、阿弥陀仏の本願を思って、「必ず極楽へお迎えください」と口に出しなさい」となるでしょう。
私たち凡夫は、限りある命、この世は無常と頭で知ってはいても、命がいつまでも続くがごとく日々を過ごしています。そう思わずに、阿弥陀様のわが名を称えるすべての人を極楽浄土に迎え入れるという誓い(本願)を頼みに念仏に励みましょうということです。
ご自身の体験から実感を得て語られる力強いお言葉に、多くの聴衆が深くうなずいておりました。心に染み入るご法話を頂戴し、まことに良きお時間を過ごさせていただきました。
南無阿弥陀仏
