令和3年十夜法要厳修

10月14日(木)、当山本堂にて十夜法要を厳修いたしました。
感染者数は減ってるとはいえ、何をきっかけに広がるかわからない新型コロナです。感染症への対応を取りつつ、今回もオンラインを併用しながら無事お勤めすることが出来ました。

当日は本堂内に20名を超える方がお集まりくださり、ご一緒にお念仏をおとなえいたしました。また、法要後は富士市・清岩寺副住職の伊藤友昭上人によるご法話をいただきました。
身近な人を亡くされた体験を語りながら、念仏の功徳についてのお話は、参加者の心を打つものであったと思います。

さて、法源寺は浄土宗に十夜法要をもたらした観譽祐崇上人が開山した寺院ですので、この十夜法要は昔から大切に受け継がれてきたものです。コロナ禍にあっても何とか実施できるよう、この2年、試行錯誤を繰り返してきました。

ご参加くださった檀信徒の皆様、十夜法要の運営をサポートしてくださいました総代、世話人の皆様、改めて御礼申し上げます。

令和3年 十夜法要について【Live配信】

さて、今年もお十夜の季節がやってまいりました。
感染者数は落ち着いてきたとはいえ、まだまだ安心できません。コロナ禍の事情を鑑み、彼岸法要同様、YouTubeでライブ配信させていただきます。上記の画面をクリックしていただければ、YouTubeのページに飛ぶことができます。少しの時間でも構いません。ご一緒にお参り下さい。
法要後には、清岩寺・伊藤友昭上人から「十夜法要とお念仏」と題したご法話をいただきます。こちらも同じチャンネルでそのままライブ配信いたしますので、ぜひお聴きください(※10月15日追記:ライブ配信のみでリンク先の動画には掲載されておりません。ご了承ください)。

お十夜の歴史は古く、永享年間(1430年頃)にまでさかのぼります。

室町時代の第六代将軍足利義教の執権であった平貞経の弟・平貞国が世の無常を感じ、仏道に生きようと京都の真如堂にこもり、十日十夜の念仏行を行ったことがその始まりとされています。 これを、浄土宗に広めたのが、大本山鎌倉光明寺の第九世観譽祐崇上人でした。

当時、幕府のあった鎌倉で高僧として名高かった祐崇上人は、宮中に参内し『阿弥陀経』の講義を行い、真如堂の僧とともに引声念仏を修したことで、時の天皇より勅許を受け、以来浄土宗寺院でも勤修されるようになりました。

実は、米宮山法源寺はこの祐崇上人によって創建された寺院とされています。 したがって、当山にとっても十夜法要は縁が深く、また、開山以来、五百二十余年にわたり受け継がれてきた大切な法要なのです。

どうぞ、ご一緒に手を合わせていただけましたら幸いです。

南無阿弥陀仏

お参りの作法

もうすぐお彼岸ですね。お墓参りに行かれる方も多いでしょう。
落ち葉や雑草を取り除き、墓石を洗ったり、拭いたりしておそうじされた後、亡くなった方が好きだったものをお供えし、お花をあげ、お線香を焚き、手を合わせられると思います。
ぜひ、手を合わせ故人を想うとき、いっしょに十遍のお念仏(十念)をお唱え下さい。

浄土宗を開いた法然上人は、誰でもできることこそ多くの人が救われる道として、阿弥陀仏の名前を声に出して唱えることを広く勧められました。十遍のお念仏は、まさにその教えを具現化したものです。何も難しいことはありません。10回、南無阿弥陀仏と唱えるだけですが、ちょっとしたコツがあります。

まず、ナムアミダブと4回唱えます(“ツ”は声に出さずに)。
息を継いだ後、さらにナムアミダブと4回唱えます(ここでも“ツ”は声に出しません)。
9回目だけナムアミダブツと“ツ”を入れてお唱えし、10回目は、ゆっくりナームアミダーブーと頭を下げながらお唱えします。

これが十念のお作法です。発声だけを書き出すと以下の様になります。

ナムアミダブ ナムアミダブ ナムアミダブ ナムアミダブ
ナムアミダブ ナムアミダブ ナムアミダブ ナムアミダブ
ナムアミダブツ ナームアミダーブー

言葉だけではわからないという人もいるでしょう。
そんな時はこちらの動画を参考になさって下さい。

十遍のお念仏は、お墓参りの時だけでなく、お仏壇や日々の生活の中でもお唱え頂けます。
いつでも、どこでも、誰にでもできる、簡単にして奥深い実践がお十念なのです。
どうぞ、彼岸の機会に浄土宗の教えに触れ、実践していただたら幸いです。

南無阿弥陀仏 

令和3年 秋彼岸信行会について【Live動画配信】

朝夕の風がずいぶん涼しくなりました。気づけば9月。あっという間に秋の訪れです。

秋分の日をはさんで前後3日間、計7日間は秋の彼岸です。今年は、9月23日(木・祝)が秋分の日ですので、この日が〈お中日〉となり、20日(月・祝)は〈彼岸の入り〉、26日(日)は〈彼岸の明け〉となります。

彼岸とは、〈あちらの岸〉、すなわち、さとりの世界のことです。これに対して、私たちがいる世界を此岸(しがん)といいます。本来、彼岸とは、さとりに至るため六波羅蜜(布施・持戒・忍辱・精進・禅定・智慧)と呼ばれる仏道実践を行う期間とされています。また、そのお中日は、太陽がちょうど真東から昇り、真西に沈む日でもあります。

阿弥陀様のいる西方極楽浄土は、その名の通り〈西方〉にあるとされています。極楽浄土には先立たれた懐かしい方々もいらっしゃることでしょう。彼岸に日が沈む方角こそ、まさに仏様がいらっしゃる場所なのです。

真西に沈む夕日を観じながら、仏の世界、さとりの世界へを想いを馳せ、日々の自身を振り返る。彼岸をそのような期間ととらえ、ぜひ仏縁を深めていただきたいと思います。

さて、当山では、例年、彼岸のお中日に信行会を勤修しております。感染症対策に気を付けながら本堂でのお参りもできるよう環境を整えておりますが、遠方の方、心配な方のためにYouTubeでもLive配信をいたします(9月23日18:30になりましたら、このウェブサイト上でも視聴することができます)。素人配信ですので何かと不備があるかもしれません。その際はご寛恕のほどお願い申し上げます。

どうぞみなさまにとってお参りしやすい方法で、同じ時間をともに過ごしていただけましたら幸いです。

南無阿弥陀仏

令和3年度 盂蘭盆会・新盆家供養

8月13日18時30分より、令和3年度盂蘭盆会及び新盆家供養を本堂にて行いました。

お盆は「盂蘭盆」(うらぼん)の略語といわれています。『盂蘭盆経』には、今日のお盆の風習につながる以下の様な逸話が説かれています。

お釈迦様の弟子のひとりに、神通力を持つ目連尊者(もくれんそんじゃ)という方がいました。ある日、亡き母がどうしているかと、神通力を使って母親の姿を探したところ、餓鬼道に堕ち、飢えと渇きに苦しむ母親の姿が見えました。神通力で食べ物や飲み物を届けようとしますが、母親の元に届く前に火に包まれてしまい、母親を助けることはできません。何とか救いたいと願った目連尊者は、師匠であるお釈迦様に相談したところ、お釈迦様は、雨期に行われる修行を終えた修行僧であればその徳をもって母親を救えるかもしれない、したがって彼らに食べ物や飲み物をささげるよう目連尊者に告げました。そして、修行僧たちにもまた、この施しを受ける際には、施主家の七代の父母のために祈りを捧げるようにと伝えました。目連尊者はその通りに修行僧たちを供養し、その功徳によって目連尊者の母親は餓鬼道から救われました。

この逸話をもとに、当山では毎年8月13日に盂蘭盆会を厳修し、とくにその年に初めてお盆を迎える新しい仏様の供養をねんごろに行っています。

例年100人ほどの参加者があり、本堂内が満員になるほどの大きな法要ですが、今年は昨年同様、感染症拡大防止の観点から本堂でお参りいただくのは新盆家のみとし、本堂前での焼香、もしくはzoomを使ったオンラインでの法要参加を呼びかけました。

当日はあいにくの雨模様でしたが、本堂内には27名ほど、オンラインでも15名ほどの参加者がおり、本堂前での焼香台でも8名ほどの方がお参り下さいました。例年通りとはいかないまでも、様々な形でのご参加をいただきましたこと、改めて御礼申し上げます。

足元の悪い中お参り下さった皆様、オンラインでの法要にご参加くださった皆様、誠にありがとうございました。

お盆の大掃除

富士地区ではもうすぐお盆を迎えます。

今日は住職が指導する富士高剣道部の生徒さんが大掃除を手伝いに来てくれました。

家の掃除とは勝手が違い、仏具やガラス窓に悪戦苦闘しながらも、本堂、書院、外庭、会館を掃除してくれました。今年の部員は17人と大所帯ですので、人海戦術さながら広いお寺もあっという間に綺麗にしてくれました。暑い中、作業をしてくれて感謝です。

こうして、お盆を迎える準備は着々と進んでいます。

県下では、まん延防止等重点措置が8日から適用されるとのこと。俗世の人の移動は制限されるかもしれませんが、ご先祖様の帰省は例年通りかと思います。

どうぞお盆のご準備を懇ろになさってください。

南無阿弥陀仏

令和3年 棚経のご案内

連日の暑い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか。 

今年も棚経の季節がやってきます。棚経とは、お盆の時期に各家庭の仏壇や精霊棚前で、ご先祖様をお迎えするために菩提寺の僧侶が読経をするものです。

新型コロナウイルスの感染は収まってはおりませんが、住職、副住職ともにワクチンを接種し、感染症対策に気を付けながら以下の日程で各家庭を回らせていただこうと考えております。

もし不都合やご心配がありましたら遠慮なくご連絡ください。別日に改めたり、本堂でのご回向とさせていただいたり、できる限り要望に合わせた対応を取らせていただきます。

8月13日18:30からはお盆の施餓鬼法要も行いますが、昨年同様、新盆家のみ本堂にあがっていただけるようにいたします。一般の方は、本堂前のお焼香台でお参りいただくか、オンライン(zoom)で参加いただければ幸いです。

zoom情報は、寺報『大久』をご覧ください(※施餓鬼法要は新盆を迎える仏様のご回向をお一人お一人行いますので、個人情報保護の観点からYoutubeではなくzoomといたしました)。

ご不明な点があれば遠慮なくお尋ねください。どうぞよろしくお願いいたします。

【8月6日、追記】
新型コロナウイルス感染拡大を受け、静岡県内でも8月8日よりまん延防止等重点措置が適用されるとのことです。棚経の訪問がご心配な方は遠慮なくご連絡ください。本堂にて回向させていただきます。

春彼岸信行会の厳修-YouTubeライブ配信

去る3月20日18時30分より、春彼岸信行会を厳修いたしました。当山本堂には12名ほどのお参りの方が見えましたが、今回の法要はいつもと少し変わったこともありました。

それはYouTubeでライブ配信をしたことです。実際、ライブ配信といっても、カメラは本尊様に固定でしたので、音声だけで視聴いただくという形でした。

昨年はすべての定期法要において、参加者を制限したり、飲食物の提供を控えたり、感染拡大防止のために規模を縮小する形で行わざるを得ませんでした。また、地域を超えての移動が自粛される中、遠方の家族が供養の場に集まることさえもままなりませんでした。

ワクチンの接種がいきわたるまでまだしばらくかかりそうです。コロナ禍の収束が見えない中、今年の夏の施餓鬼会(新盆家供養)、秋の十夜会を見すえて今回のYouTubeライブ配信を企画いたしました。

配信自体は大きなトラブルもなく、無事終えることができました(マイクの位置については反省点もあります)。ご視聴いただいた方からは「脚の悪い母も参加出来ました」「実家から離れて遠くに住んでいても配信で参加できてありがたかったです」との励みになるお言葉もいただきました。

お寺に足を運んでくださった方、オンラインで一緒にお参り下さった方、ありがとうございました。

春彼岸信行会法要のライブ配信

3月20日18:30より、当山本堂にて春彼岸信行会法要を行います。

また、今回は当日集まるのが心配という方のために、実験的にYouTubeにてライブ配信いたします。

とはいっても、あくまでも実験的なものですので、配信中にトラブルが生じるかもしれません。温かい心で見守っていただければありがたく思います。

【視聴はこちらから→】https://www.youtube.com/watch?v=CZg5vULy18Q

視聴には、インターネットへの接続が必要となりますが、当日お時間になりましたら上記画面をクリックしてください(埋め込み画面をそのまま視聴することもできます)。

ご一緒に手を合わせ、ともにお念仏をお唱え頂けましたら幸いです。

※通信環境によって、映像が流れるまでに時差がありますことをご了承ください。

涅槃会をお勤めしました

2月15日はお釈迦様が入滅された日(=御命日)と言われています。当山では毎月17日に観音講をお勤めしていますが、今月は少し日を早め、皆さんと一緒に涅槃会をお勤めいたしました。

涅槃(ねはん)とはサンスクリット語のニルバーナを音を漢字にあてたもので、さとりの境地、苦しみが消滅した状態を意味します。

入滅することを、「涅槃に入る」とも表現しますが、これは、物理的な肉体の終わりによって身体的な苦からも脱し、いかなるものごとにも煩わされることのない寂静の境地に至ることを表しています。

この時期、本堂にはお釈迦様入滅時の様子を表した涅槃図をおまつりしています。

当山の涅槃図は弘化四年(1847)に、法源寺の檀信徒によって寄進されたものであることが裏書に記されています。160年以上前に書かれたものとは思えないほど、鮮やかな色彩が残っています。

法要後には、住職が絵解き(涅槃図の解説)をし、お釈迦様のお母さまである摩耶夫人、霊薬袋(一説には衣鉢袋とも)のエピソード、お釈迦様に最後まで付き従った弟子・阿難尊者(アーナンダ)、8本の沙羅双樹の葉の様子などをお話ししました。

涅槃図は2月末まで本堂内におまつりしております。手が届きそうな距離で(もちろん手を触れてはいけませんが)、これほど間近に見ることができるのはそうそうないかと思います。

この機会にぜひお近くでご覧ください。

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