
脈々と伝えられてきたお念仏のバトンを私たちも受け継ぎ、保ち続け、そして、次の世代へ
Let us inherit Nembutsu practice, sustain it, and pass it to the next generation.
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浄土宗月訓カレンダーの9月の言葉。
字は大本山善導寺第68世法主日下部匡信台下の揮ごうです。
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9月に入り暑さがいくぶん和らいできました。朝晩は涼しいくらいです。
秋来ぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞおどろかれぬる
古今和歌集に収められた藤原敏行の歌のとおり、これから彼岸にむかってお参りしやすくなっていくことと思います。
「継続」「持続」とは、日々称える念仏を絶やさず続けていくこと。そして「相続」とは、その念仏の教えを、親から子へ、子から孫へと伝えていくことです。
法然上人がお示しくださったお念仏の教えは、800年以上にわたり、こうして途切れることなく受け継がれてきました。それは、ひとりのお坊さんが守ってきたのではなく、無数の家庭の中で、親から子へと静かに手渡され続けてきたからにほかなりません。
ところで、「相続」と聞くと、まず財産のことを思い浮かべる人も少なくないでしょう。近年は、財産は分けて受け継いでも、お墓やお仏壇の「まつり」は受け継がないという人もちらほら出てまいりました。
民法では、財産の相続とは別に、系譜・祭具・墳墓といった祭祀財産は、慣習または指定によって「祭祀を主宰すべき者」が承継すると定められています(民法897条)。つまり、お仏壇やお墓を守っていくことは、財産分けとは別の、もう一つの「相続」として、法律上も位置づけられているのです。
しかし、それは法律で決めれば済むことではありません。「うちはこういうおつとめをしてきた」という姿を、子や孫に見せていく。手を合わせる後ろ姿を見せ、お念仏の声を聞かせる。こうすることで「あぁ我が家はこういう宗旨なんだな。私も大事にしてみようかな」と伝わっていく。この積み重ねこそが、財産以上に大切な、信仰の「おてつぎ」だと思います。
継続 持続 相続
日々の一声の念仏を絶やさず続けること。それを、次の世代に見せ伝えていくこと。
この秋彼岸に、ご先祖への感謝とともに、信仰を手渡していくことの尊さを、あらためて思っていただければ幸いです。
南無阿弥陀仏

