令和6年十夜法要並びに開宗850年慶讃法要を行いました

10月14日(月・祝)、当山の最大行事である十夜法要を厳修いたしました。今年は法然上人が浄土宗を開いてから850年の節目の年にあたりますので、十夜法要と併せて開宗850年慶讃法要も執り行いました。

法要後のご法話は、東京教区光照院住職の吉水岳彦上人をお招きし、「真の佛教徒とならん」と題したお話をいただきました。

吉水上人は、2009年、生活困窮者支援団体「ひとさじの会」を立ち上げ、現在も事務局長として、東京山谷地域の身寄りのない方々の支援を行っています。そうした活動を通じた体験談から始まり、どんなに至らない私たちでも救っていただける阿弥陀如来さまのお慈悲の心をありがたく受け止め、念仏の生活を送ることこそ本当の仏教徒であることをお話しくださいました。

たねかんがごとし。かまえて善人ぜんにんにして、しかも念仏ねんぶつしゅすべし。これを、真実しんじつ仏教ぶっきょうしたがものというなり。(随順仏教『念仏往生義』)

雑草だらけの畑では、よい種をまいてもなかなか良い作物は実らないでしょう。善い行いをして(あえて悪いことをしないで)、私たち自身の身を正しく保ち、そのうえで往生の種となる念仏を一生懸命となえること。これこそが誠の仏教徒であるということです。

法要後には、「最後のお十念で胸がジンと熱くなった」「素晴らしいお話で孫を連れてくればよかった」とのお声をいただきました。また、「その昔、戦災孤児を見ても何もできなかった。なんとかそんな思いを形にしたい」といって、ひとさじの会にご寄付くださる方もいらっしゃいました。さらには、この法話を聞くために焼津からお見えになった檀信徒以外の方もいらっしゃいました。

当日お見えになった方は50名ほどですが、みな一様に法悦に触れ、心豊かに生きる糧をいただいたのではないかと思います。

このようにして、おかげさまで開宗850年を祝うのに相応しい十夜法要をお勤めすることができました。開催にあたってお力添えを賜った総代、世話人の皆様、ご参加のみなさまに、あらためて御礼申し上げます。

南無阿弥陀仏

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