【12月の言葉】希望の灯 どこまでも

がんばってきたこと、
続けてきたことは無駄になりません。
あなたの行く先を照らす光になるはずです。
Good deeds you have done for others are certain to help you.
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浄土宗月訓カレンダーの12月の言葉。
字は大本山清浄華院第83世法主飯田実雄台下の揮ごうです。
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今年も残すところあと1か月。今年はどんな年でしたか?
実は私、今年は本厄の年でしたが、いまのところ大過なく過ごしております。でも、知り合いからは「本厄の年は気を付けて過ごすから大丈夫だけど、その翌年、結構みんなやられてるよ」とのお言葉をいただきました。引き続き気をつけねばなりません。

私たちは現在の積み重ねで未来を生きていきます。健康な未来を生きたいなら、現在、食生活に気をつけたり、適度な運動をしたりすることが必要ですよね。逆にいえば、現在、がんばっていること、続けていることが未来の道筋を照らしてくれる縁(よすが)にもなります。これは、健康だけでなく、勉強や仕事にもいえることかと思います。

「何も咲かない寒い日は、下へ下へと根を伸ばせ。やがて大きな花が咲く」

この格言は、シドニー五輪、女子マラソンで金メダルを取った高橋尚子さんが、高校時代の恩師から送られた言葉として知られています。

高橋さんは、高校時代、インターハイに出場するレベルの選手ではあったものの、全国大会では思うような結果が出せなかったといいます。その後、大学に進み、インカレで優勝したりと、学生トップクラスの選手へと成長しました。しかし、そのときの専門は中距離でした。私たちが知る「マラソンの高橋尚子」が誕生するのは、社会人になって小出監督に出会ってからのことです。

ご存じの通り、高橋さんはオリンピックで金メダルという偉業を成し遂げましたが、それまでの道のりは決して平たんなものではなかったはずです。しかし、これまでの努力の積み重ねがあったからこそ、希望の灯を常に前にみながら走ることができたのではないでしょうか。

2024年、みなさんの行く先を照らすものはなんでしょうか? 何も思い浮かばないわという人は、今はまだ「下へ下へと根を伸ばす」時期なのかもしれません。

さて、法源寺では農園部を立ち上げて3年が経ちましたが、野菜ができるにはまず土をよく耕さないといけません。そうしないと丈夫な根が張らないからですね。
でも、土づくりは、種や苗を植えるずっと前に行っておく必要があります。地味で疲れる作業ですが、こうした地道な準備が収穫に大きな影響を与えることを肌で感じています。
こうした見えない努力こそが、灯を点す燃料になるのです。

希望の灯 どこまでも

季節はめぐり、また春がやってきます。結果をあせる必要はありません。
その時に花が咲くよう、いまはじっくり力を蓄えましょう。
いずれ花が咲くと思って、気長に冬を楽しみましょう。

灯台のあかりのように「希望」が私たちをどこまでも導いてくれるはずです。

南無阿弥陀仏

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