令和4年春彼岸信行会厳修

3月21日、春彼岸信行会を行いました。本堂内には20名ほどお参りいただいたほか、YouTubeでもライブ配信いたしました(当日の様子は以下のYouTubeからもご覧いただけます)。

オミクロン株のまん延、ロシア軍によるウクライナ侵攻など、昨今の社会情勢は不安を極めています。そこで、回向では、「祝聖文」という以下の偈文もお読みし、念仏の功徳を世界平和のためにふり向けました。

天下(てんげ)和順(わじゅん) 日月(にちがつ)清明(しょうみょう) 風雨以(ふううい)() 災厲不起(さいれいふき)

国富(こくぶ)民安(みんなん) 兵戈(ひょうが)無用(むゆう) 崇徳(しゅうとく)(こう)(にん) 務修(むしゅ)禮譲(らいじょう)

この偈文は、『無量寿経』の中に出てくる一節で、その意味は、「天下は泰平となり、太陽も月も清らかに輝き、時季よく雨が降り風が吹き、災害や疫病も起こらない。国は豊かに栄え、民の暮らしは安らかとなり、武力を行使することもない。(人々は)他人の善いところを尊び、互いに思いやりながら、つとめて礼儀正しく振る舞い、また譲り合う」というものです。

念仏の功徳よって、この偈文のような世が実現すれば、みな心穏やかに過ごすことのできることでしょう。まさに、さとりの境地といえますね。

さて、彼岸とは、もともと()(がん)と呼ばれるこの世界から、彼の岸である極楽浄土に生まれ変わりたいと願う信仰実践の期間です。極楽往生の先にはさとりの境地が広がっています。現実世界では、煩悩ばかりでなかなかさとりの境地には至れない私たちです。こんな不安定な世の中だからこそ、お念仏をお唱えして心穏やかに過ごしたいものですね。

南無阿弥陀仏

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