4月も終わろうとしているころ、私が代表を務めるひとさじの会が中外日報社の主催する涙骨賞の実践部門に選ばれたというニュースが飛び込んでまいりました。
中外日報社は明治30年に創刊された宗教専門紙で、その創刊者・真渓涙骨(1869~1956)にちなんで、広く精神文化をテーマとする論文と、信仰に基づく様々な活動を実践する個人・団体を顕彰することを目的として「涙骨賞」は設けられています。
ひとさじの会は、2009年に僧侶によって立ち上げられた生活困窮者の支援団体で、東京の浅草・上野を中心に、炊き出し・夜回りをしたり、身寄りのない方の供養を行ったりしてきました。
立ち上げ時から活動に加わっていたとはいえ、受賞のタイミングで私が代表にいただけで、会を立ち上げられた先輩方、陰日向に支えてくださったボランティアの皆様の力なくしてはこの名誉にあずかることはできませんでした。
あらめて多くの皆様に感謝申し上げたいと思います。
と同時に、活動開始から10年以上たった今も生活困窮者が減らない社会のありように心を痛めています。とりわけ、昨年からのコロナ禍では、これまでぎりぎりで頑張ってこられた方がさらに苦しい状況に立たされています。
多くの人の生きづらさが少しでも和らぐよう、「困ったときはお互い様」の気持ちが社会に広がっていくことを願っています。
南無阿弥陀仏