【5月の言葉】まず一呼吸

がんばりすぎたり、焦ったりしていませんか。
そんなときは一息ついてみましょう。
落ち着いて取り組めるようになりますよ。
Before impatience and irritation carry you away, pause and breathe deeply.
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浄土宗月訓カレンダーの5月の言葉。
字は大本山善導寺第68世法主日下部匡信台下の揮ごうです。
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早いもので今年も3分の1が終わりました。
春に進学や就職、さらには定年退職など、新たなライフステージを迎えた方も多いでしょう。ひと月経って、環境に徐々に慣れ、生活にリズムが出てくるころではないでしょうか。

これまでは自分のことで手いっぱいだったのが、だんだんと余裕が出てくると、つい周りが気になってしまいます。

大学で初めて仲良くなった友人の課題の出来が全然違うとか、一緒に入社した同期の営業成績が自分よりもすごいとか、リタイア後、自分は毎日ぐうたらしているのに、あの人は第二の人生のスタートをうまく切っているとか。

隣の芝は青いとはよく言いますが、他人と自分を比べて一喜一憂してしまうが私たち凡夫です。

最近はSNSの普及・発達で知らない誰かの生活と自分を比べてしまう人も少なくないのだとか。Instagram やX(旧Twitter)には、見ず知らずの人たちのキラキラした情報があふれています。そしてこれらSNSはアルゴリズムによって私たちが興味のありそうなものが勝手に紐づけられ、画面に出てくるように仕向けられています。

あんな生活してみたいなぁ
自分にもラッキーなことが降って湧いてこないかなぁ
うまいこと成功できてうらやましいなぁ

誰しもこんな気持ちを持ったことあるのではないでしょうか。
そして心がだんだんと疲弊していく。

心を回復させるのに効果的な方法の一つがデジタルデトックスです。
デトックス(Detox)とは、英語で「解毒」を意味するdetoxification(デトキシフィケーション)の略語で、体内に溜まった有害毒物を排出させることを意味します。この電子機器バージョンが、デジタルデトックスです。

友人とつながりたい、趣味の活動を発信したいなど、楽しみで始めたSNSも気づけば情報過多で疲れてしまうこともあるでしょう。過ぎたるは及ばざるがごとしの典型です。

しかし、スマホにアプリが入っていれば、つい目にしてしまうのが人間の性。そこで、スマートフォンを預け、物理的にデジタル空間から距離を置くということです。いたずらに他者と比較することがなくなり、結果として自分の心と向き合う時間が増やせます。

実はこれ、修行の時も全く同じでした。

修行に行くと、最初、携帯電話や本、雑誌など、修行に不要なものはその道場の係の人に預けます。もちろん修行道場にはテレビや新聞もありません。お寺の外の世界と完全に切り離され、物理的に修行だけにしか集中できない環境を作るのですね。

深呼吸は日常の中で自分の意識を自分にむけるスイッチとも言えます。

まず一呼吸

周りと自分を比較しなくてもいいんです。
気になってしまう時は一呼吸して、ゆっくり考えましょう。
落ち着きを取り戻せたら、また大きく前に進む力が得られることと思います。

南無阿弥陀仏

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