【9月の言葉】継続とはあきらめないこと

立ち止まったり、つまづいたりしても大丈夫。
目標と向き合い続ければきっと成し遂げることができるはずです。
To continue means to never give up.
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浄土宗月訓カレンダーの9月の言葉。
字は大本山清浄華院第83世法主飯田実雄台下の揮ごうです。
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何をしても長続きしない人のことを「三日坊主」と言いますが、その語源は、出家した者が修行に耐えられず、三日で還俗(俗世に戻る)してしまうことから来ているそうです。

みなさんはどうでしょうか?
今年はやせるぞ~と始めたダイエットや資格取得に向けた勉強など、初日の決意は実践として継続されているでしょうか。かくいう私も、読もうと思って買った本が「積ん読」状態になってしまっております…。

出来ていない私が言うのもなんですが、継続のポイントはいかに習慣化できるか、でしょう。

たとえば、歯磨きを継続できない人はそういないと思います。これは「食べたら歯を磨く」が習慣化しているからです。習慣化していればやらないとかえって落ち着かないということになります。

毎朝の散歩が習慣化している人も同じでしょう。ダイエットのため頑張るぞという意気込みを毎日するのではなく、散歩そのものが日常の一部になっているからこそ継続できているのではないでしょうか。

さて、唐の時代に浄土教を広めた善導大師は、念仏者に求められる実践態度として、恭敬修くぎょうしゅ(阿弥陀仏や菩薩を敬うこと)・無余修むよしゅ(他の行ないをまじえず念仏だけをすること)・無間修むけんじゅ(時間的にも行としても間断させずに念仏を行うこと)・長時修じょうじしゅ(ひとたび念仏に心を寄せたら臨終まで一生涯継続すること)の四つを示しました。

浄土宗ではよく読まれる法然上人御遺訓の『一枚起請文』の中に出てくる「四修」とはこの四つの実践態度を意味します。

このうちの長時修は、まさに「継続」そのものです。法然上人は、毎日6万遍念仏を申されたと言われます。さすがに6万回は難しくとも、十遍のお念仏(十念)でしたらいかがでしょうか。毎日休むことなく十遍のお念仏でもおとなえすることならできそうですね。

あとはこれを習慣化するだけです。朝夕の仏壇へのお参りの際、食事をいただく際、就寝前などさまざまなタイミングがありますが、日常生活の中に組み込んでしまえば自然と念仏とともに生きる生活となります。

法然上人も、四修と呼ばれる実践態度も、念仏を称えるうちに備わっていくと説いています。逆説的ですが、態度がなければ続けられないのではなく、継続していく中に態度が備わっていくということです。

継続とはあきらめないこと

みなさんが継続したいことは何でしょうか。繰り返しますが、継続のポイントは習慣化です。習慣化できれば、継続は「挑戦」ではなく「日常風景」となります。

もし途中で途絶えてしまったら?

大丈夫、また始めましょう。そこでやめてしまわない限り、「ひと休み」しただけです。休みを入れながらでもまた続けることで、継続は達成されることでしょう。

どうぞその中にお念仏も入れていただければ幸いです。

南無阿弥陀仏

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