花壇の整備

かねてより殺風景な農園を何とかしたいなぁと思っていましたが、ようやく2つ目の花壇を整備しました。

以前より植えてあった、チューリップやネモフィラはすっかり花の盛りを過ぎてしまいましたが、今回は花がより長く楽しるマリーゴールドとかすみ草を選び、見た目も楽しめるよう、配置にも工夫を凝らしてみました。

初夏のような気候の中、日差しの下での作業は汗ばむものでしたが、花壇が完成すると参加者一同、顔に笑みが浮かびました。緑一色の畑に、鮮やかな色彩が加わり、道行く人の目も楽しませてくれることと思います。

花植えの後はジャガイモの畝の雑草取り。こちらも気温の上昇とともに伸び盛りです(笑)

作業後は本堂前で一服。参加してくれた若者たちからは、今ここで働いているとか、こういうことに挑戦したいとか、春らしい報告を聞くことができました。

まもなく夏野菜のシーズンが始まります。今年は何を育てようかなとみんなで話し合い、次の活動に向けワクワクした気持ちになりました。

小さな小さな農園です。お檀家さんにはプロも多いのでお恥ずかしい限りですが、お寺にお立ち寄りの際はどうぞご覧になってください。また、活動に関心のある方はぜひご一報ください。一緒に汗をかきましょう。

南無阿弥陀仏

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法源寺農園部はその活動のユニークさが評価され、今年度から公益財団法人浄土宗ともいき財団助成事業に採択されました。この財団は、大正3年に報恩明照会として創設された浄土宗の公益財団法人で、おもに寺院の社会活動の推進、助成を行っています。
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東日本大震災から12年

いわき市内の体育館での炊き出しの様子(2011.5.2)

今年も3.11の日を迎えました。

当時、大学院生だった私(副住職)は、福島県いわき市に行き、避難所で生活する被災された方々に温かい食事を提供するために、地元浄土宗青年会と一緒に炊き出しを行いました。避難所が閉鎖された後は、仮設住宅を訪れ、サロン活動などにも参加しました。

また、住職は石巻や陸前高田を訪問し、その惨状を目の当たりにして、慰霊の行脚を重ねてきました。

あれから12年。地震や津波で亡くなられた方にとっては13回忌を迎える日です。まだ行方不明のままの方もいらっしゃいます。いまだ故郷に帰れぬ方もいます。同じ日本に生まれた者として、自分に何ができるだろうかと考えさせられることばかりです。

最近のことですが、ある新聞にこんな短歌が掲載されていました。

「死にたいな」「僕もさ」「わかる」「頑張ろな」 落書き続く 仮設のトイレ

避難所の外に設けられた仮設トイレの壁に、誰ともなく悲しい胸の内を書き、どうしようもない辛い思いを吐き出した一言。それに呼応するような共感の言葉と、一緒に乗り越えていこうという激励の言葉。

直接言葉を交わしたわけではないけど、仮設のトイレという「伝言版」を通じて、目に見えぬ連帯が生まれた様子がありありと描かれています。

苦しいのは自分だけじゃない。辛いのは自分だけじゃない。やりきれない気持ちをみんな抱えている。だからこそ一緒に生きていこう。

筆舌に尽くしがたい困難に直面した時、苦しみを理解し、支え合おうという気持ちを持つ人がいるとわかるだけで、おおいに勇気づけれられることと思います。

あの時ほど、家族や仲間同士の絆が大事だと感じたことはないでしょう。

あの時の想いを忘れずに、日々を過ごしてまいりたいと思います。

南無阿弥陀仏 合掌

ジャガイモを植えました

三寒四温の今日この頃、暖かい日があったと思えば、急に寒くなったり、体調管理に気をつかう季節ですね。

法源寺農園部では、春の訪れの前に、ジャガイモを植え付けました。

さすがに3年目ともなると手慣れたものです。あらかじめ耕しておいた畑に畝を立て、溝を切り、30cm間隔で種イモを並べていきます。あとは土をかぶせて、マルチ(黒いビニール)をかければ、一丁あがりです。

今年は西側の畑2畝にキタアカリを植えました。昨年はこちらの畝は全くダメでしたので、リベンジです!昨年の反省をふまえ、マルチをしたので地温も上がって、無事育ってくれるのではないかと期待しています。

うまくいくよう、皆さん祈っていてください!

講演のご報告「地域共生社会の実現に向けた取り組み」

講演の様子が岳南朝日に掲載されました

1月22日、富士宮市ボランティア連絡会主催の「ボランティアまつり・ふれあいトーク」にて、富士宮市・平等寺住職岩田照賢上人と一緒に副住職が講演をしてまいりました。

「地域共生社会の実現に向けた取り組み」と題した講演では、はじめに副住職から厚生労働省が掲げる地域共生社会のコンセプトや人が集う場所の重要性、地域にすでにある資源としての寺院の可能性について述べた後、岩田上人から兼務寺の来迎寺で取り組まれている介護者カフェやひきこもりの親の会、学び直しの場などの具体的な活動について紹介いただきました。

ライフスタイルや人付き合いの変化により、人と人とが支え合う地域社会は衰退の一途をたどっています。

「地域共生社会」とは、このような社会構造の変化や人々の暮らしの変化を踏まえ、制度・分野ごとの『縦割り』や「支え手」「受け手」という関係を超えて、地域住民や地域の多様な主体が参画し、人と人、人と資源が世代や分野を超えつながることで、住民一人ひとりの暮らしと生きがい、地域をともに創っていく社会を目指すものとされています。

そうはいっても、人と人、人と資源が世代や分野を超えつながる場をどう作るかという課題は簡単に答えが出せるものではありません。

しかし、すでに人が集まっている場を活用することでこの課題に対応できるのではないか、そしてその場に寺院が活用できないかというのが私の話のあらましです。

当日の聴衆は100人を超え、みなさん大変熱心に耳を傾けてくださっていました。こうした場を通じて寺院の地域貢献の取り組みへの理解が広がっていくことを期待しています。

農園部3年目の始動

法源寺では飛び地境内を活用して農園活動を行っています。

きっかけは、ひきこもりや不登校の当事者・家族を支援するNPO富士市若者相談窓口「ココ☆カラ」の方から、コロナ禍で就労体験、社会体験できる場が減っているので、何か活動できることはないかというところからでした(これまでの活動はこちらから→ )。

2021年に始まったこの農園部も今年で3年目を迎えます。
先日、種まきの前に土壌改良ということで、たい肥やもみ殻を鋤き込み、野菜が育つような土づくりをしたほか、用水路沿いに2つ目の花壇を作りました。

今年は野菜だけでなく、道行く人が目で楽しめるよう、花壇の整備にも力を入れていきたいと思います。

ヨーロッパでは、様々な人が社会参加できる場として「ケアファーム」と呼ばれる農園があるそうです。農園物の活動を通じて、ここが人と人の交流が生まれる場にしていきたいと思っています。応援よろしくお願いします!

南無阿弥陀仏

年末の応援会

12月29日(木)、法源寺会館で「年末応援会」が開催されました。

これは、青少年就労支援ネットワーク静岡の富士支部ココ☆カラさんを中心とした有志のボランティアさんによって、年末の行政の相談機関が閉まっている時期に、食べ物の提供や居場所の提供、生活相談などを行う活動です。今年で3回目となりますが、今回も法源寺会館をお使いいただきました。

当日は朝にNHKの取材が入り、お昼のニュース(静岡版)で報道されたこともあり、50人ほどの方が来場され、食事をしたり、食べ物を持ち帰ったり、休んだりされていました。

折しもこの日の静岡新聞の一面には、全国の自治体の自立相談支援機関での生活困窮相談が、今年上半期だけで17万件もあったことが記事になっていました。

長引くコロナ禍に加え、海外情勢や円安による物価高も追い打ちをかけた形となっているようです。とくに、もともと生活基盤がぜい弱な方がより影響を受けやすく、こうした官民の支援がより必要になってくることでしょう。

実際、お昼のニュースを見て会場に訪れた方も大勢いらっしゃいます。一方、ニュースを見てご寄付をお持ちくださった方もいらっしゃいました。また、お檀家様や知り合いの方から、この応援会のためにと事前に生活用品や食品をお預かりすることもありました。他者を思いやる方が多くいらっしゃること、本当にありがたいことです。

さて、大乗仏教の根幹には、智慧と慈悲の実践があります。

智慧とは単なる知識の習得ではなく、物事を先入観なくありのままに受け止め、真理を見極めること、そして慈悲とは、他者をいつくしみ、いたわることです。そして、一番大切なのは、これらを頭で理解するのではなく、実際の行動に移すことです。

私たちは弱い心を持つ凡夫です。煩悩によってあれやこれやと余計なこと考えてしまうかもしれません。

仏様のように、完全な智慧、完全な慈悲の実践は難しいかもしれませんが、それでもその理想に少しでも近づけるよう、自分が今できることを行う、これも立派な仏道修行だと思います。

そうした実践の場を寺院で提供できるならば、お寺としても非常に喜ばしいことです。

期間限定の活動ではありますが、当山の活動にご理解ご協力賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

南無阿弥陀仏

ラジオ出演のご報告-SDGsへの取り組み-

12月5日(月)、エフエムしみずマリンパルさんの番組「マリンパルほっとライン」に副住職が出演いたしました。出演したのは「Voice of SDGs~私たちのSDGs~」という10分程度のコーナーですが、ここで昨年から始めた農園部の活動を紹介いたしました。

寺院の飛び地境内を開墾し、就労を目指す若者たちと一緒に野菜を育てはじめて早2年。これまで、失敗しながらも、ジャガイモ、キュウリ、ナス、枝豆、オクラ、ネギ、スイカ、サツマイモ、カブ、スナップエンドウといろいろな野菜を育ててきました。月2回程度の活動ですが、継続的に参加する若者との仲も深まっただけでなく、地域の方、檀家さんとの交流も増えたように思います。そんな法源寺農園部の活動のきっかけ、これまでの歩み、今後の展望などお話しさせていただきました(法源寺農園部の歩み→ )。

さて、ラジオ番組のコーナー名にあるSDGsとはSustainable Development Goalsの頭文字をとったもので、「持続可能な開発目標」と訳されます。17のゴール、169のターゲットから構成され、「誰一人取り残さない(leave no one behind)」ことをスローガンに掲げた国際目標です(17のゴールの内容はこちらをご覧ください)。

「国際目標」というと大げさに聞こえますが、要は社会が持続していくために一人ひとりが生きやすい環境をいかにつくるかということに尽きると思います。農園部の活動がその一助となり、あらゆる人の生きづらさが少しでも和らぐような場所が寺院に作れたらと思っています。

南無阿弥陀仏

農園の一角に花壇をつくりました!

お寺の農園「青空」に新しいコーナーを作りました。

これまで野菜を育ててきましたが、耕しにくい川沿いに花壇を作りました。ここに花が咲いたら道を通る人も笑顔になるに違いません。レンガで区画を区切り、腐葉土を入れ、チューリップの球根とネモフィラの種を植えました。春には色鮮やかな花が咲くことでしょう。

どうぞお楽しみに!

最近は農園の場所を聞かれることも多くなりました。法源寺農園「青空」は、お寺から西へ約80メートル、徒歩1分の場所にあります。細い路地を入っていったところにあるのでなかなか来るまでは目につきにくいですが、ぜひ歩いてお立ち寄りください。

サツマイモの収穫

今年もたくさん穫れました

今年もサツマイモの収穫の時期を迎えました。

法源寺農園部では就労を目指す若者たちと一緒に家庭菜園ならぬ寺庭菜園をしています(活動の紹介はこちら)。

今年は、昨年よく穫れた安納芋にくわえ、紅はるかも植えていました。
おかげさまで、今年も昨年に引き続き豊作で、紅はるかと安納芋あわせて約30Kgほどの収穫になりました!品種が違うとずいぶん形も色も違うものですね。穫れた芋を見比べてみて、その違いに驚きました。

左が紅はるか、右が安納芋

一日では掘り切れないほどの量でしたので、娘の友達や近所の子どもたちに声をかけて、日を改めて芋掘りをしたほどでした。子どもたちもたくさんサツマイモが穫れて大喜びの様子です。

一人ずつ順番に…

収穫後は、穫れたサツマイモを本尊様にお供えし、豊作の御礼をお伝えしました。
こうして、多くの方に、いろいろな形で、お寺の門をくぐるきっかけが作り出せたらと考えています。

掘った芋をお供えして、みんなでお参り

来年はもう少し早く植付して、十夜法要のお供えにできたらなと考えています。
農園部の活動の続報を楽しみにお待ちくださいね。

なむあみだぶ

お寺のこれからを考える研修会に参加

10月19日(水)、静岡市で行われた「お寺の未来ミーティング」に、住職、副住職、そして副住職寺庭(奥さん)と一緒に参加しました。

これは浄土宗が主催し、各教区で行われている研修会です。これからの50年を見すえ、どのように仏教を伝えていくのか、若い世代への魅力を伝えるには、高齢化する檀信徒へのケアは・・・など、ワークショップ形式でグループディスカッションを交えながら丸一日研鑽を積みました。

いつも、こういった研修会は、住職、副住職の僧侶と寺庭婦人(住職の奥様方)と別々に行われてきたのが常ですが、今回、性別も世代も超え、地域の課題やお寺の課題に一緒に向き合い、考えるという貴重な機会をいただきました。

未来にお寺を残すには、やはり檀信徒のみなさんや地域の方々に「必要」と思ってもらわなければなりません。そのために、どういう活動をしていくのか、情報発信をしていくのか、とても大事になってきます。

法源寺でも、寺報『大久』(年4回発行)だけでなく、ウェブサイト、インスタやFacebookなどで情報発信をしてまいりました。ただ、皆様の元にどれだけ届いているのか、どんなことをお感じになったのか、コメントや感想などお聞かせいただけるとうれしいなと思っています。ぜひ、お寺の未来、地域の未来のためにお力をお貸しください。

もちろん対面でのアナログなコミュニケーションも大事にしてまいりますので、ひきつづきどうぞよろしくお願いいたします。

南無阿弥陀仏

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